マンションの管理会社の仕事や契約について

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マンションの管理会社とは

マンション管理会社は管理組合からの委託を受け、共用部分の日常的な管理などを請け負います。
それでは、マンション管理のどんな部分を担うか?

Kroneko

Kuronekoの大雑把な理解だとこんな感じです。

●管理組合の総会=国会(議決機関)
●管理組合の理事会=内閣(執行機関)
●業務委託される管理会社=事務方(官僚)

つまり、管理会社は国で言えば「事務方」にあたるという理解です。

三省堂 大辞林
じむ かた [0] 【事務方】
組織運営の中で、方針の決定など経営的側面に対して、事務作業など実務的側面に従事する人々をいう。 「後の処理は-にまかせる」

で、どこの誰でもが「管理会社」を名乗れるわけではありません。
マンション管理適正化法に則り、国交省の登録(有効期間5年)が必須です。

そして、マンション管理会社は「管理組合から雇われた専門サービス会社」なわけですが、管理業務を全面的に請け負う「全部委託」、基幹業務や清掃業務などから部分的に利用する「部分委託」方式があります。いずれの場合でも業務委託を受けた一定数(30)の管理組合について、管理業務主任者を事務所に1人以上おくことが法律で規定されています。
マンション管理会社に日常的な管理や総会や理事会などの資料作りといった業務を委託するとしても、管理組合がその主体であることに変わりません。
管理組合には業務委託する会社を自由に選択することができ、サービスや料金に不満があった場合、総会で決議して管理会社を変更することもあります。

マンションの管理会社の仕事

マンション管理会社は管理組合の依頼に応じ、日常的な清掃や営繕、管理費や修繕積立金の管理、管理費等の滞納問題の対応などなど、マンション管理にかかわるさまざまな仕事を代行してくれます。標準管理委託契約書によれば、管理会社の業務は①事務管理、②管理人業務、③清掃、④建物・設備管理の4分野とされていますが、仕事としては、これもわたしの理解ですが、大きく分けて2つあります。

① 総会や理事会用の資料・データ作成やその開催・運営のサポートなどの事務的な仕事
② 共用部分の修繕、各設備の保守・点検・清掃などの実働的な仕事

上記の①は管理会社が自分たちの知識とマンパワーを用い、②については、さらにその専門業者に再委託するなどすることが多いです。
そして、管理組合が管理会社に「どの仕事をやどの部分をどのように委託するか」については、管理組合側と管理会社が話し合って決め、最終的には総会で議決します。

また、管理人あるいは管理員の派遣なども管理会社がおこなうことも多くあります。
その管理人や管理員は、まさに「マンション管理の現場」に立つことが多くあるので、その部分のクオリティも多いに注目されます。
なぜなら、受付・点検・立会い・報告・連絡など住民との接点になる存在であり、必要に応じ、子どもたちへの声かけや見守り、さらには住民同士のトラブルに助言を与えることもあるなど、住民の生活に密着しているからです。

良い管理会社と悪い管理会社

良いマンション管理会社とは

マンション管理については、国もさまざまな問題意識を持っていて、関連する法令やコメント付き標準規約など、しっかりと整備しています。
まずは、よい管理会社の条件の第一は、そういった法令などを熟知し、遵守している会社です。

次に、これは会社として普通のことなのですが、事務処理能力がしっかりしているということです。提出された会計報告や月次報告書が間違いだらけでは困りものですし、総会の議案書作成などでも頼りにならなければ意味がありません。また、これには書類などの管理能力も含まれます。

また、良いマンション管理会社には必ずといってよいほど、良いフロント担当者を多く擁しています。どれだけ有名で大きな管理会社だとしても、管理組合の役員などが実際に会うのは担当者ですから、その人がしっかりと頼りになることは高ポイントです。総会や集会などの運営の良し悪しの鍵にもなります。
そして、たとえ素晴らしく仕事のできる担当者がいたとしても、その人がず〜っといつまでも担当者でいるわけではありません。担当者が変わってもサービスの質が変わらないような企業文化を持った会社でなければ「よいマンション管理会社」とは言えません。

悪いマンション管理会社とは

マンション管理会社は国交省の登録を受けていなければいけません。では、それであれば「すべて良い業者か」というと、そうでもなく、中には悪い業者も存在するのも事実です。業務委託料が高すぎ、管理組合の要求に応じないなど、悪い評判はランキングサイトや口コミサイトなどでチェックできます。

悪いマンション管理会社は、スタッフの質が悪い傾向があります。フロント担当者が残念な人だったとか、管理人の就業態度が悪いなど、これではわざわざお金を払って委託した意味がなくなります。

Kroneko
Kronekoの体験談
関連の法律やマンションの管理規約をしっかりと理解していない」という担当者がいました。
専門サービスの担当者でありながら、Kronekoごときに法令の不理解を指摘されるなんて実に困った話しです。
「法律や規約を理解していない」とどういうことが起きるかというと、「法律や規約に違反した総会の議案書」などが出来上がったりするのです。これも実際にあった話しで、結局、一度総会で決議したことを無効とし、臨時総会で再決議しました。

会社としての体質に悪意がなくても、担当者の能力が低い、行うことに間違いが多い、手を抜いた仕事をする、ということでは困りますから、そういう場合は担当を変えてもらいます。
そして、管理会社そのものの体質が悪質だと判明した場合、そのまま委託を続けることはマンションの資産価値を高めるうえでマイナスになります。対策として、ほかの管理会社に乗り換える方法がありますが、総会決議が必要なのでハードルは高いです。

マンション管理会社との業務契約

マンション管理会社に委託する際、管理組合は最初に管理委託契約を結びます。
業務契約の内容については、多くの場合、国交省が公表した『マンション標準管理委託契約書』が雛形として使われています。
『マンション標準管理委託契約書』とは、「中高層共同住宅標準管理委託契約書」(1982(昭和57)年策定)を進化させて策定されたもので、2000(平成12)年施行の「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」などの内容を盛り込み、消費者保護の充実、管理業務の範囲・内容の明確化などが図られています。
マンション管理組合の構成員は、いってみればみんな「普通の人」なので、こういった契約書の文案を自ら考えることはありません。つまり、ほとんどの場合、管理委託契約書は管理会社が作成して用意することになります。この時、その契約書の内容が「管理会社に有利」に傾かないように設えられたのが『マンション標準管理委託契約書』なのです。

さて、マンション管理会社と業務契約を結ぶ際、「契約書」における業務内容は、①事務管理、②管理人業務、③清掃、④建物・設備管理の4分野にわたります。

事務管理業務基幹事務1)管理組合の会計の収入及び支出の調定
2)管理組合会計の出納
3)維持・修繕の企画又は実施の調整
基幹事務以外1)理事会支援業務
2)総会支援業務
3)その他
管理員業務1)受付等の業務
2)点検業務
3)立会業務
4)報告連絡事務
清掃業務1)日常清掃
2)特別清掃
建物・設備管理業務1)建物点検・検査
2)エレベーター設備
3)給水設備
4)浄化槽・排水設備
5)消防用設備等
6)機械式駐車場設備

法律上、警備業務や防火管理者の選任は対象外となっています。また、マンション標準管理委託契約書は、単棟型マンションを基準にしているので、実態に合わせて変形させるとよいでしょう。さらに、緊急時の事務、滞納者への督促、有害行為の禁止要求なども、業務の範囲に入っています。

マンション管理会社へ不満がある

マンション管理会社へ不満を感じることがあるといえば、委託料の高さや不十分な清掃をあげる人は多いでしょう。
また、フロントマンや管理人の対応が悪いなど、スタッフへの不満をあげる人もいます。
あるサイトでは、次が「マンション管理会社への不満ベストスリー」とありました。

対応が遅い
要望を聞き入れてくれない
諸費用が管理会社の言い値で決まる

これって、普通の、たとえばレストランだったらどうでしょう?

料理が出てくるのが遅い
欲しいというオーダーを受けてくれない
料理の値段がレストランの言い値で決まる

ありえなくないですか?
普通に考えて、そんなレストランでは食べずに黙って店を出ます。
管理会社は管理組合(区分所有者)がマンション管理会社へ不満を感じることがあれば、管理組合のほうから改善を求めるのは当然のことでしょう。
管理会社をどこにするかという選択権は、新築マンション分譲時には、「すでに決まっているマンションを購入」することになるのでやむを得ない部分がありますが、その後は、「管理会社は不要、全部自分たちでやる(自主管理)」として契約を打ち切ることも選択肢(実際にわたしが以前理事長をやったマンションはそうでした)ですし、管理会社を変更することも自由です。また、都道府県庁や地方整備局の担当部署を相談先として、相談を持ちかける方法もあります。

さらに、他のサイトではこんな項目の不満指数が高くありました。

管理費が高い
修繕積立金が高い

管理費修繕積立金も、管理会社が決める数値ではありません。管理組合の総会で議決して決める数値です。
つまり、管理組合(自分たち)で決めるべきことを管理会社への不満と考えていることそのものが変ではないでしょうか。

マンション管理会社への不満の声はどうしてもありますが、管理組合の側(区分所有)に問題があるケースもあり、上記のような不満は「筋が違う」と考えます。
もっとも、「良い管理会社」であるならば、上記のような不満に対して、「こういう方法で管理費や修繕積立金の変更は可能ですよ」「ただ、その場合、こういうリスクもありますよ」といった説明を行い、変更作業のサポートをしてくれるはずですが。
また、この「管理費」が「管理委託費」という意味ならば、交渉すればよいだけです。

マンションの管理会社の変更

マンション管理組合が、管理会社に問題や不満を感じるならば、問題点を洗い出し、方針を定めることが大切です。
まずは、「現状の管理会社との交渉や担当者の変更で改善の可能性はあるのかないのか」を検討するのが順番です。
それもうまくいかないという判断ならば、管理会社の変更も視野にいれ、委託業務仕様書など必要書類を作成し、複数社に見積もりを依頼します。
そういった動きによって、現状の管理会社が「安い管理委託費の提案」をしてきたり「担当の変更」をしてくる場合もあります。

さて、マンション管理会社の変更は、総会決議が必要になります。今後のマンション管理にかかわる重要事項であるので、通常は区分所有者全員への説明会を行ったりもします。
業者変更にあたり、現行の管理会社に対しては最低3ヵ月の猶予期間を設け、解約通告を提示することが法律で規定されています。変更手続きには、書類関係、通帳・印鑑、共用部分の鍵など、管理業務の引継ぎも忘れずに実行することもあります。

マンション管理会社のランキング

マンション管理会社を選ぶ際、ランキングサイトをチェックするという人は多いでしょう。ランキングは受託戸数を元に作成されることが多いので、どうしても大手が有利になります。
数あるランキングサイトの中でも、「マンション管理新聞社」のデータは信用度が高いとされます。マンション管理会社の受託戸数などから作成されたランキングは、1年に1回のペースで発表され、業務用としても立派な資料として活用できます。
マンション管理会社については、入居者の声を加味したランキングサイトもあり、口コミ評判のチェックにも便利です。業界は大きく、デベロッパー系・独立系がありますが、料金的に大手が人気です。

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