マンションの管理規約とは

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マンションの管理規約とは

マンションの管理規約とは、管理組合にとっては最高自治規範であり、国にとっての憲法みたいなものです。
立憲主義における近代「憲法」とは「国家権力を制限する」という位置づけがあり、厳密に言えば「管理規約」はそうではありませんが、「最高法規」という意味です。
その内容は、専有部分と共有部分の線引き、管理組合の位置付けなどの重要事項からなっています。
マンション管理規約はそれぞれの管理組合が総会によって自由に策定してかまいませんが、その内容は普通、国交省が公開している『マンション標準管理規約』に準じて策定されます。
別に『マンション標準管理規約』の通りでなくても法的な問題はありませんが、法令の解釈や近年のマンション事情の反映など、内容的によくまとまっているので事実上の雛形として定着しています。
また、区分所有法などの関連法が改正された場合、マンションの管理規約もあわせて改訂する必要があります。規約そのものが法律に違反することのないよう、慎重に取り組む姿勢が求められます。

国交省の「マンション標準管理規約」

国交省は『マンション標準管理規約』を公表し、数年おきに改訂しています。
法的に拘束するわけではありませんが、各マンションの管理組合が規約を制定・改正する際に参考にする事が多く、規約制定の手本として広く使われています。
マンション標準管理規約は、分譲マンションを念頭に作られています。マンションの単棟型をベースになりますが、以下のバリエーションがあります。

●単棟型
●団地型
●複合型

それぞれ、マンションの形態に応じて少しずつ条文が異なっており、理事・役員でなくとも、自分のマンションに合わせた標準管理規約に目を通しておいたほうがよいでしょう。
この「マンション標準管理規約」は、共同生活体としての基本ルール作りに役立ち、平成28年の改正ではコミュニティ形成に踏み込んだのが特徴的です。付記されたコメントとともに、お手本として、各マンションの実情にあわせ、規約の修正・削除・追加などに役立ちます。

単棟型のマンション標準管理規約

マンション標準管理規約で、単棟型用は1敷地に1つの建物があるケースを想定しています。
専有部分(住戸)の範囲、バルコニー等の専有使用権など、区分所有者が排他的に専有できる部分について規定しています。
マンション標準管理規約の単棟型は、区分所有者の専有部分は住居専用と規定しています。多分に暴力団や反社会的な宗教団体が、事務所などに転用することを防止する狙いがあるようです。
マンション標準管理規約の単棟型は住戸の床面積についても言及し、全戸均一、バリエーションありなど、都合に合わせて参照できます。団地型、複合型のバージョンは結局、単棟型を応用したに過ぎず、すべての基本となっているのです。

団地型のマンション標準管理規約

マンション標準管理規約で、団地型用は複数の建物からなるケースに用いられます。
同じ敷地に複数の建物がある場合を想定していますが、敷地が幹線道路などで分断されているケースでも使えます。
マンション標準管理規約の団地型は、1970年あたりからのマンションブームに呼応するように制定された経緯があります。団地型マンション自体が1つのコミュニティのようであり、共通ルールが必要になるわけです。
マンション標準管理規約の団地型によると、管理は団地全体で行いますが、修繕積立金は各棟で分けるのが一般的です。居住者(=管理組合の組合員)の費用負担は、棟ごと・組合員ごとに違いがあるのも特徴的です。

複合型のマンション標準管理規約

マンション標準管理規約で、複合型用は単棟型の応用形であり、1階に店舗や事務所、2階から上の階が住居用といったケースに使えます。
区分所有者同士で利害の対立を避けるために、統一ルールが必要になるのです。
マンション標準管理規約の複合型は、全体としての共通ルールに、住居用、店舗・事務用と区分して、規定が設けられます。
管理費・修繕積立金については、共有される区分ごとに設定されるのが一般的です。
マンション標準管理規約の複合型は、入居者間の権利関係の「線引き」について言及しているのが特徴的です。利用目的・方法に違いはあっても、共存のためのルール作りに最高規範として重宝します。

マンション標準管理規約のコメント

国交省が公開している『マンション標準管理規約』は、付記されているコメントにこそ重要ポイントが仕組まれているといえます。
個別に管理規約を制定・改正・変更する際、わかりやすいコメントが重宝します。
マンション標準管理規約のコメントには、国交省が公開した雛形を応用するためのヒントがあります。マンションの規模や居住形態に合わせて自由に変形し、法律の範囲内で修正・活用もできます。
マンション標準管理規約のコメントは、管理規約をオープンにする必要性についても言及しています。公正証書による規約や一覧性を確保することで、組合員間で不公平感をなくし、トラブル防止にもつながります。

マンション標準管理規約の最新版

マンション管理規約を制定する際に参考にする『マンション標準管理規約』は、最新版を使うのがベストです。
同規約は数年おきに改訂されるので、最新版かどうか、まめにチェックするのがおすすめです。
最新版のマンション標準管理規約について、国交省はホームページでも公表しています。ホームページでは、最新版をpdf形式ファイルで公開し、無料でダウンロードできます。
最新版のマンション標準管理規約は法的効力はないので、各マンションで制定した管理規約の総入れ替えを強要するものではありません。それでも参考になる部分は大きいでしょうから、最新版を参考に規約を部分的に修正や削除する使い方もアリです。

管理規約改正の手順

マンションは、高齢化などによる状況の変化、区分所有法など関連法の改正などの理由で、管理規約改正が必要になることがあります。
一般的な手順としては、理事会で改正案を作成し、集会で決議するという流れになります。
マンション管理規約改正は、集会を開いて一定数以上の賛成を得る手順を踏むのが定石です。集会を開き、区分所有者および議決権の4分の3以上の賛成があってはじめて、改正案が採択されることとなります。
管理規約改正にあたっては、理事会は「規約改正委員会」などの専門部会を立ち上げ、専任者に規約の検討を依頼する方法もあります。理事や役員は1〜2年など比較的短期間で代替わりしますが、専門部会ならば、その事案に詳しい区分所有者が複数年にわたって継続的な検討が行えるという利点があります。
さらに手順の円滑化を進めるため、マンション管理士や弁護士など外部の専門家を活用するとよいでしょう。
また、重要な改正がある場合、その説明会を開く手順を加えるのもおすすめです。

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